ChromebookでCDを取り込む方法
Chromebookは多くのことが得意ですが、CDの取り込み(リッピング)はこれまで苦手分野でした。ChromeOSにはディスクを取り込むソフトが入っておらず、よくある答えは「WindowsかMacのパソコンを使ってください」でした。
もうその必要はありません。USBのCDドライブと、DiscsというAndroidアプリを使えば、Chromebookで直接CDを取り込めます。ロスレスのFLAC、完全なメタデータ、ジャケット。デスクトップの取り込みソフトと同じ品質を、デスクトップなしで得られます。
設定方法を順に説明します。
必要なもの
- Androidアプリに対応したChromebook(2019年以降に発売されたChromebookの多くが対応)
- 外付けのUSB CD/DVDドライブ
- CD取り込みと音楽ライブラリのアプリDiscs(Playストアで無料)
必要なのはこれだけです。ほかのソフトも、Linuxの設定も、ターミナルのコマンドも要りません。
追加の手順は1つだけ:CDドライブをAndroidと共有する
Chromebookには1つ注意点があります。ChromeOSはAndroidアプリをコンテナ内で動かしていて、このコンテナからはUSB機器が自動では見えません。CDドライブをAndroid側と共有するよう、ChromeOSで設定する必要があります。
しかも、ほかのUSB機器と違い、ChromeOSはCDドライブを接続しても通知を表示しません。 そのため手動で設定する必要があります。所要時間は30秒ほどで、設定は1回だけです。
手順
- ChromebookにUSBのCDドライブを接続します
- ChromeOSの設定(Settings)を開きます
- アプリ → Google Playの設定を管理(Apps → Manage Google Play Preferences)に進みます
- USBデバイスを管理(Manage USB Devices)を選びます
- 一覧でCDドライブを有効にします
これでDiscsがドライブを認識します。アプリにはこの手順を載せたヘルプ画面もあるので、忘れたときはそちらで確認できます。
はじめてのCD取り込み
ドライブを共有できたら、取り込みの流れはスマホと同じです。
- ドライブにCDを入れます
- Discsがディスクを検出し、アルバム情報を検索します。タイトル、アーティスト、曲名、ジャケットは自動で取得されます
- 形式を選びます。 FLAC(ロスレス、ビットパーフェクト)か、AAC(ファイルは小さく、音質は十分高い)です
- 取り込みをタップします。 Discsが各トラックを読み取り、エンコードし、タグを付けて、Chromebookのストレージに保存します
アルバム1枚にかかる時間は通常数分です。取り込みはバックグラウンドで進むので、その間もChromebookは普段どおり使えます。
ChromebookでCDを取り込む理由
2台目のパソコンが要らない
Chromebookが唯一のパソコンなら、これまではどうしようもありませんでした。EAC、dBpoweramp、XLDといったデスクトップ向けの取り込みソフトはChromeOSでは動きません。Linuxアプリのサポート(Crostini)を使えば一部のツールは技術的には使えますが、LinuxコンテナへのUSBパススルーの設定は手間がかかり、ドキュメントも十分ではありません。DiscsならAndroidアプリとしてそのまま動きます。
使い慣れたアプリをそのまま使える
スマホでDiscsを使っているなら、Chromebookでも同じアプリです。別のソフトを覚える必要も、作業の流れを変える必要もありません。
取り込みだけではない:Chromebookで音楽を管理する
Discsは取り込みソフトにとどまりません。音楽をライブラリに入れたあとは、次のことができます。
- ジャケット付きでアルバムやアーティストごとに閲覧
- ライブラリを再生。ライブアルバムやコンセプトアルバム向けのギャップレス再生に対応
- アプリ内で直接タグやジャケットを編集(取り込み前でも可能)
- プレイリストの作成と管理
ミュージックプレーヤーへの同期
専用のミュージックプレーヤー(DAP)をお持ちなら、Chromebookから直接音楽を同期できます。プレーヤーをUSBで接続し、ライブラリとプレーヤーの間でアルバムをドラッグします。
ミュージックプレーヤーを使う場合は、ChromeOSでの設定がもう1つ必要です。プレーヤーはUSBマスストレージを使うため、ストレージをAndroidと共有する必要があります。
- プレーヤーを接続します
- ChromeOSの設定(Settings)を開きます
- アプリ → Google Playの設定を管理(Apps → Manage Google Play Preferences)に進みます
- 外部ストレージの設定(External Storage Preferences)を選びます
- プレーヤーのストレージを有効にします
これでDiscsがプレーヤーを認識し、双方向で同期できるようになります。
専用プレーヤーだけでなく、ChromebookからAndroidのスマホやタブレットへ直接同期することもできます。相手の端末を接続してアクセスを許可すれば、同じようにライブラリとの間でアルバムを移動できます。
ChromebookでCDを取り込むほかの方法は?
選択肢は多くありません。
- Crostini経由のLinuxアプリ。
abcdeやwhipperなどのツールはLinuxコンテナ内で技術的には動きますが、CDドライブのUSBパススルーには手動の設定が必要で、ChromeOSのアップデートで動かなくなることもあります。使いやすい方法とは言えません。 - DISC LINK Platinum。 CDの取り込みに対応したAndroidアプリですが、現在Playストアでの評価は5段階中2で、最近のAndroidでは安定して動かなくなったというユーザーの報告があります。また、対応するドライブの機種が限られます。
- Logitec CD Ripper(ロジテック)。 CDを取り込めるもう1つのAndroidアプリですが、提供終了が発表されており(Google Playでの公開は2026年9月30日で終了)、こちらもロジテック製の特定のドライブが必要です。
Discsは継続的に開発されており、一般的なUSBのCDドライブで使え、現行のChromeOSとAndroidで動作します。
形式の選択肢
Discsには取り込み時のプリセットが3つあります。
- FLAC(ロスレス)。CD音源のビットパーフェクトなコピーです。ファイルは大きめ(アルバム1枚あたり約300〜500MB)ですが、音質の劣化はありません。これが初期設定で、容量を気にしないなら最適な選択です。
- AAC 256 kbps。 高音質の圧縮音声で、ファイルサイズはおよそ4分の1です。普段聴きには十分です。
- AAC 128 kbps。 最も小さいファイルです。BGMとして聴くなら問題ありません。
保存用に取り込むならFLACを選んでください。ストレージは安価ですし、1枚のディスクを取り込むのは一度きりです。
料金
Discsはダウンロード無料です。環境がきちんと動くか確かめられるよう、最初の2枚までは無料で取り込めます。その後は買い切りの購入で、CDの取り込み回数の制限が解除され、ミュージックプレーヤーへの同期も使えるようになります。サブスクも継続課金もありません。
はじめる
PlayストアからDiscsをインストールし、ChromeOSの設定でCDドライブを共有すれば、すぐに取り込みを始められます。